他人の幸運と積徳を随喜すること

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2024-06-10
作者: ジグメ·プンツォク·リンポチェ口述、ケンポ·ソダジ·リンポチェ翻訳·編集
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大乗仏教の菩提心を起こした人は、衆生に安楽を与える役割を果たすべきです。それゆえ、衆生が自らの積徳と幸運によって富や名声を得た際、どうして嫉妬心を抱くことなどできましょう?

他人の福徳を嫉妬するのは、例えるなら、普段は両親からの支援が必要だった息子が、後に自らの力で大金を稼いだことに対し、両親が嫉妬するようなものです。そ れは本当に意味がありません。

従って、他人が財産や名声、権力を獲得した際、決して嫉妬心を起こしてはなりません。もし嫉妬しているとしたなら、それは魔の影響下に陥っています。

一部の人々は、非常に強い嫉妬心を抱きます。自分より財産を持ち、名声を得ている人を見ると、あたかも自身の名声や財産を奪われたかの如く、大変不機嫌になります。しかし、他人が有するあらゆるものは、あなた自身とは何の関係もありません。彼らの富、権力、名声、成功のすべては、彼ら自身の積徳によるものです。いくら嫉妬しても、彼らのものを共有できません。

ラルン五明仏学院に集まる300や400名の仏教の博士(ケンポ)や修行者達は、決して妬み合うことなく、常に互いに功徳を讃え合うようにしています。そうすると、仏学院に滞在中や他の場所に行った際、各々が正当な名声を得られるのです。

しかし、一部の人々は、他人の栄光が自分の名声の障害となり、他人の失敗は自分の株が上がるチャンスだと思い込んでいます。これは、とんだ愚か者の考えに他な りません。

たとえ世界中の誰もが完全な成功と福徳を備えたとしても、それはあなたの評判や名誉に僅かでも傷をつけることはありません。一方で、たとえ全ての人が困窮に陥ったとしても、それにより、あなたが何らかの名声を得ることもあり得ないのです。

従って、他人が財産や成功に恵まれた時、嫉妬する必要などありません。むしろそれを喜び、心から随喜すべきなのです。